外来化学療法センター

外来化学療法センターは、様々な悪性腫瘍(がん)の薬物療法を外来で担当する部門です。当院は、高知医療センター、高知大学病院との密な連携により、患者さんの社会生活を大切にし、個々の患者さんに適したがん治療を行っていくために本格的な外来診療を開始しました。治療における科学的根拠(エビデンス)と個々の患者さんの病状や価値観・希望などをお聞きしながら治療方針を決定し、がん薬物療法(抗がん剤、分子標的薬など)を安全に施行します。また、快適な空間を確保した外来化学療法室を設置しています。臓器別の外科・内科などの関連診療科と密接に連携をとりながら、個々の患者さんが可能な限り外来治療が受けられるように調整する役割も担っています。

当院は、JA高知厚生連の一機関として地域医療・へき地医療の改善・充実化に向けて取り組んでおります。今回、がん診療においても高知県のがん診療連携拠点病院である高知大学附属病院や、地域がん診療連携拠点病院である高知医療センター、その他高知赤十字病院などとも連携して患者さんご自身並びにご家族の皆様と相談をしながら選択し提供していきます。

一方、在宅で療養を行う間は、ご自身やご家族の協力を得て体調管理を行う必要があります。特に発熱などの感染症や、食欲、嘔吐、下痢などの消化器症状はがん化学療法中に比較的見られやすい重要な症候です。そのような症状に対応するための注意点や治療法は十分に指導させていただきます。当院は24時間体制で救急受診に対応しています。担当医や、専任薬剤師などがチームを作って安全・安心な療養生活ができるようサポートします。

外来での化学療法のほか、すべての治療は、診療をされている各科主治医により専門的に行われます。治療内容は効果や安全性が確認されている標準的な治療法が選択され、行われます。緩和ケアに関しては当院のほか緩和ケア病棟を有する病院との連携、紹介も行います。

外来化学療法センターは、月曜日と木曜日の週2日での運用となります。外来化学療法室は専用の独立したスペースで、電動リクライニングチェア3台とベッド4台を備えています。その日の治療時間、体調、ご気分にあわせてどちらでもご利用いただけます。チェアにはテレビモニターも備えており、テレビやお手持ちのDVDやCDなどを視聴していただけます。点滴治療中には、お休みいただいたり、読書や飲食も可能であり、思い思いにお過ごし頂けます。センター内には、点滴スタンドを移動しながら使えるトイレも備えています。付き添われた方も治療中ご一緒していただくことも可能です。センターでは看護師が治療、観察、看護にあたり、専任薬剤師が調剤、薬剤指導にあたります。快適な環境で安心してがん治療が受けられるように取り組んでおります。

外来化学療法センター スタッフ紹介

外来化学療法センター医師

  • 都築 英雄(院長)
  • 住友 賢哉(診療部長)
  • 川島 将彰(医長)

専任薬剤師

  • 田中 雄基

治療当日の流れ

①外来受付をしていただきます(自動再来受付機をご利用ください)

②がん薬物療法の効果や副作用をチェックするために採血を行います
(外来化学療法センターもしくは中央検査室にて)

③レントゲン撮影などの検査がある方は、指示に従って検査を受けていただきます。
検査結果が揃うと、各科外来で主治医による診察を受け、当日の化学療法を実施するかどうかの判定がなされます(診察は外来化学療法センターで行う場合もあります)

※治療が行われない場合には、診察後に直接会計へお進みください。

④化学療法が必要と判定された場合、外来化学療法センターにて点滴治療が行われます

⑤化学療法終了後、会計を済ませてお帰りください

※当院では、外来化学療法加算Iの算定要件で計算されます。

※外来化学療法センター運用日以外に、外来化学療法が実施される場合には各科の担当医師が随時対応させて頂きます。